「怠けている」と誤解され苦しんだみりちゃむさん「学校という場所に固執しないで」…STOP自殺 #しんどい君へ

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タレント みりちゃむさん(23)

 タレントのみりちゃむさん(23)は中学時代、自律神経の働きが悪くなる「起立性調節障害」を発症し、朝起きられずに思うような学校生活を送れませんでした。「怠けている」という誤解を招きやすい病気で、教員のひと言に傷ついたこともありました。また同時期に、ファッション雑誌などのオーディションを受け始め、芸能活動をスタートさせたことから、クラスの女子を中心に無視されるいじめも経験しました。クラス内には話し相手がいなく孤立していたそうですが、芸能活動を通じて学校外に新しく友達ができたことで、別の居場所が見つかり、救われたと言います。「学校という場所に固執せず、頑張りすぎないで」とアドバイスしています。

「怠けているだけだろ」周囲の理解乏しく

薬を4種類くらい飲み、もう1回寝て、血圧が上がり始めた昼過ぎから、学校に行くような生活でした
薬を4種類くらい飲み、もう1回寝て、血圧が上がり始めた昼過ぎから、学校に行くような生活でした

 中学1年の3学期、体にだるさを覚え始めました。毎朝、頭痛や吐き気に襲われ、病院で検査をすると「起立性調節障害」と診断されました。思春期に発症するケースが多く、自律神経の乱れで立ちくらみや 倦怠(けんたい) 感などを引き起こす病気。朝、目が覚めても起き上がれないのです。鉄剤や血圧の薬を4種類くらい飲み、もう1回寝て、血圧が上がり始めた昼過ぎから、学校に行くような生活でした。

 この病気は、見た目が変わるわけではないので、なかなか周囲に理解されにくく、「サボり」といった誤解を受けやすい。小学4年生から始めたバレーボールを中学校の部活で続けていたのですが、症状が重く、運動も制限されました。中1の終わり頃に、バレー部の顧問に休部を伝えた際に、「怠けているだけだろ」と心ない言葉を浴びせられました。

 朝起きられない分、夜は目がさえて眠れないことも多かった。新聞配達のバイクの音が聞こえると、「今日も眠れなかった」と気持ちが沈みました。

 ある晩、寝られずにスマホを見ていると、母親に「もっと頑張りなさい」と言われ、口論になりました。朝、起きられずにけんかになって、鏡を投げつけられたこともありました。母親は病気のことを理解してくれていましたが、色々と思うところがあったのだと思います。

オーディション機に、クラスの女子から無視

母が味方してくれなかったら、引きこもりになっていたかもしれません
母が味方してくれなかったら、引きこもりになっていたかもしれません

 中2になっても症状は改善せず、ベッドで横になりながらスマホを見ていると、芸能事務所やファッション雑誌のオーディション情報がよく目に留まりました。「私もやってみようかな」と軽い気持ちで受け始めました。

 その一つが夏休みにあり、最終審査まで進みました。それをSNSに載せたところ、クラスメートに見つかってしまいました。夏休みが明けてすぐ、スクールカーストの上位にいる「1軍メンバー」5人ほどを中心に、クラスの女子全員から無視されるようになりました。私も元々はその一員でした。でも、「病気で学校に来られないのにオーディションは受けられるんだ」と面白くなかったのでしょう。「自分より目立っている」という妬みもあったと思います。それからは教室で居心地が悪くなりました。病気で体調も優れず、思うように登校できなかったこともあり、全く登校しなくなりました。

 この時は、母親も「無理して行かなくてもいい」と味方してくれました。一緒にカラオケや食事に行ったり、渋谷で買い物したり、とにかく私を外に連れ出し、気を紛らせてくれました。それがなかったら、引きこもりになっていたかもしれません。

 担任の先生は事務的に話を聞いただけで、力になってはくれませんでした。学校にある相談室にも勧められて行きましたが、カウンセラーが親に言ってほしくないことも伝えてしまうなど、信用できませんでした。

クラスで“孤立”も…学校の友人には固執せず

しゃべる仲間がいないのはきつかったですね
しゃべる仲間がいないのはきつかったですね

 芸能事務所に所属してダンスやウォーキングのレッスンを受けているうちに、友達ができ始めました。芸能事務所やSNSなども通じて新しくできた友達の中には、同じようにいじめを経験している子も結構いて、「じゃあ、別に気にしなきゃいいのか」と思えるようになりました。学校の友達との関係を、「価値観が合わない」と割り切れるようになり、無理に合わせようとしなくなることでストレスも減りました。

 3学期からは、高校進学を考えて出席日数を増やそうと、6時間目だけ学校に行くようにしました。母親に車で待っていてもらい、授業が終わると、一緒に帰る毎日でした。どこから聞いたのか、「モデルやっているんでしょ」と、興味本位で声を掛けてくる男子はいましたが、教室では孤立し続け、ずっと机に突っ伏して寝ているだけ。やはり、しゃべる仲間がいないのはきつかったですね。

頑張りすぎないこと…「6割くらい」の力加減で

がんばりすぎない!!
がんばりすぎない!!

 いじめられていた時期は、長い人生からみると、ほんの一瞬かもしれません。それでも当時はつらかった。中学や高校の時は、学校が生活の全てになってしまいがちですが、私の場合は学校以外に居場所があったことで、何とかなったと思います。学校がダメならば次の居場所を探せばいいんです。

 いじめは、いじめる側が100%悪いのは間違いない。ただ、私も当時、友達との接し方を少しだけ変えていれば、違ったかもしれません。もう少し自分と向き合っていれば、周囲の対応も変わったかもしれないと今になっては思います。

 中学生の頃に同性からの妬みを知ってしまい、大人になった今でも、特に女性との初対面は警戒します。2人きりになるのも苦手です。「本当は何を考えているのかな。うわべを取り繕っているだけかも」と考えてしまう。自分とそりが合わない人も少なくありません。でも、「この人はこういう考えなんだ、へえー」と緩く捉えればいい。頑張って好きになってもらおうと考えないことです。無理して仲良くなっても、その関係は結局、長続きしないと思います。

 自分が好きなことや楽しいことは頑張ればいい。でも、他のことは全て、人間関係も含めて頑張りすぎないこと。6割くらいの力加減でいいと思います。失敗しても仕方ない。成功したらラッキーくらいの気持ちで、気楽にいきましょう。(松本将統)

 ◇みりちゃむ 本名・大木美里亜。埼玉県出身。ユーチューブ番組の出演をきっかけに、「口 喧嘩(げんか) 最強ギャル」としてブレイク。数多くのバラエティー番組で活躍するなか、昨年度、放送されたNHK連続テレビ小説「おむすび」に、平成のギャル役として出演して注目を集めた。

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