「マヨネーズ」日本登場から100年、かつては高級品…「マヨラー」ブームで「異なる味わい」増え輸出伸びる
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食卓になじんでいる調味料「マヨネーズ」が日本で製造・販売されて今年で100年を迎えた。「マヨラー」という言葉が生まれるなど熱狂的なファンも多い。原材料にこだわったり、健康志向でカロリーを控えたりした商品もあり、選択肢は広がっている。
キユーピーが発売、食の洋風化で普及
マヨネーズの歴史は古い。18世紀半ばのヨーロッパで、肉料理にオリーブ油、卵黄、レモン汁を混ぜ、ソースとしてかけたことが始まりとされる。
マヨネーズやドレッシングのメーカーで作る「全国マヨネーズ・ドレッシング類協会」(東京)によると、日本には明治時代にフランス料理とともに入ったとされるが、庶民の手には届かない高級品だった。
国内で製造・販売が始まったのは1925年のこと。「キユーピー」創始者の中島
だが、調味料としての知名度は低く、生野菜サラダを食べる文化もなかった。瓶に入っていたことから、整髪料に間違われたという話も残っている。知ってもらうために、著名な画家にマヨネーズのある食卓を描いてもらい、雑誌広告で掲載したという。
本格的に広がったのは戦後。58年にポリ容器での販売が始まって使いやすくなり、食の洋風化でサラダなどが食べられるようになったことにも後押しされた。68年に「味の素」がマヨネーズ事業に参入する。
90年代になり、料理に何でもマヨネーズをかける人が「マヨラー」と呼ばれた。この「マヨラー」ブームが追い風の一つとなり、味の素の主力商品「ピュアセレクト」の出荷量は2000年頃に増えたという。
国の食品表示基準によるとマヨネーズは、食用植物油脂を総重量の65%以上使用し、食酢またはかんきつ類の果汁、卵を必ず用いる。ほかに使えるのは食塩、砂糖、香辛料などに限定され、認められたもの以外が入るとマヨネーズとは名乗れない。
その条件の中、各社は味わいに工夫を凝らす。例えば、キユーピーは卵黄のみを使用しており、黄身の濃厚な味わいが特徴。味の素は全卵を使い、あっさりとした味わいが楽しめる。全国マヨネーズ・ドレッシング類協会専務理事の赤崎暢彦さんは「異なる味わいを食べ比べるのも楽しいですよ」と話す。
健康志向に対応し、キユーピーは1982年にカロリーを減らした商品の販売を始めた。味の素もカロリーを3分の1にした商品を95年に開発している。
しかし、最近は質の良い油の摂取が勧められていることもあり、味の素食品事業本部ソースグループ長の田中宏樹さんは「カロリー控えめの商品より、以前からある通常のマヨネーズの出荷がここ数年伸びている」と語る。同社では今年、鶏を地面に放す「平飼い」の卵だけを使うマヨネーズを販売し、原材料にこだわる。このほか、
マヨネーズの輸出が伸びているのも最近の特徴だ。日本食人気や、日本のマヨネーズを使った料理を海外のインフルエンサーがSNSで紹介し、話題を集めたことなどが背景にあるという。東京都調布市にあるキユーピーの見学施設には、連日外国人観光客が訪れている。キユーピーの中村さんは「これからの100年も、マヨネーズが世界中の人に楽しんでもらえたら」とほほえむ。



























