侵入盗「コスパ重視」に…愛知県内の1件あたり被害額 10年で3倍。県警「不審な電話や訪問販売はためらわず通報を」
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家に忍び込んで現金や貴重品を盗む「住宅侵入盗」。県内の被害件数は、ここ10年で4分の1に減った一方、1件あたりの被害額は3倍に増えた。県警幹部によれば、その手口からは、コスパ(費用対効果)重視の意識が感じられるという。(河野圭佑、西谷有理沙)
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県警の統計によると、2014年に県内で起きた住宅侵入盗の被害件数は、4315件だった。以降は減少傾向が続き、昨年は1101件にまで減った。ところが、1件あたりの被害額を見ると、同じ10年間で約73万円から約229万円に上昇。今年はさらに増えており、9月末時点で約326万円だ。
「一昔前は手当たり次第。今は効率重視」。ある県警幹部は、犯罪グループの手口の変遷をそう解説する。例えば近年は、資産や高級車があり、かつ侵入しやすそうな家の情報を念入りに収集した上で、ターゲットを決めているケースが目立つ。摘発した犯行グループが、被害者宅の家族構成や生活パターンを記したメモを持っていたこともあったという。
被害件数は減少傾向とはいえ、47都道府県の中では埼玉県に次いで2番目に多い947件(9月末現在)だ。侵入盗と出くわせば、暴力や脅迫を受ける危険性もある。現在、首都圏を中心に「闇バイト」に応募した若者らによる強盗事件が相次いでおり、愛知県警も警戒を強めている。
一連の強盗事件では、一部の現場周辺で、リフォーム業者や水道業者を名乗り、複数の家を訪問して回る人物が確認された。家族構成や資産状況を事前に調べる目的だった可能性がある。
県内でも、今月1日からの1週間だけで、「瓦が緩んでいる」「ペンキの変な臭いしませんか」など、業者をかたる人物の訪問を受けた住民からの110番が120件あった。
県警の竹田令・刑事部長は「家族構成や財産の状況を聞き出そうとする不審な電話や訪問販売があったら、ためらわず通報してほしい」と呼びかける。
住宅に侵入される犯罪から身を守ってもらうため、県警は住民向けの講習会を開いている。
10月31日に名古屋市千種区で開かれた講習会では、警察官らが、窓に取り付けるブザーや、遠隔で映像を確認できるカメラといった防犯グッズの使い方を紹介。不審人物の来訪があった場合は、インターホンの画面で身分証の提示を求めることが被害防止につながると説明した。
参加者の一人で、同区の主婦板谷弥生さん(58)は「今まで宅配業者が来たら普通にドアを開けていたので、もっと警戒するようにしたい」と気を引き締めていた。


























