九州発 西部本社編集局

紙製の花がパリコレや万博を装飾、熊本地震で被災した女性が考案…「逆境は必ず挽回できる。花は咲くんです」

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 熊本地震で被災した女性たちが考案した紙製の装飾用の花が、国内外で注目を集めている。イベント装飾で人気が広がり、国際的なファッションショーに出るまでになった。女性たちの「逆境に負けない技術と仕事をつくりだす」との思いが込められ、多くの人を笑顔にしている。(小波津晴香)

ファッションショーに参加する子どもたちに紙でできた花をつける宮田幸子さん(4月18日、熊本市中央区で)=長野浩一撮影
ファッションショーに参加する子どもたちに紙でできた花をつける宮田幸子さん(4月18日、熊本市中央区で)=長野浩一撮影

「無我夢中だった10年の集大成です」

 「かわいいね。お人形さんみたい」。4月18日、熊本市内であった子どもが主役のファッションショーで、統括役の宮田幸子さん(53)が準備中の子どもたちに優しく声をかけた。頭や手元に大きな花が飾られ、華やか。小さなモデルたちはうれしそうにランウェーを歩いていた。

 ショーは、宮田さんが代表の「スーパーフラワー協会」(熊本市)が熊本地震10年に合わせて企画した。

 ドレスや会場を彩る花はどれも紙でできている。バラを模した直径1メートル近いものや、花びらが幾重もつき熊本弁の「すごか」から「 凄花すごはな 」と名付けたオリジナルなど。制作には独自技術が使われ、地震で被災した宮田さんが仲間と考案した。花は約30種類に上る。全国のイベントを飾り、パリコレクションなど海外展開もしている。

 ショー開催には、地元に活動を報告し、元気にしたいとの思いがある。「地震前はファッション業界で働くなんて夢にも思わなかった。無我夢中だった10年の集大成です」。子どもたちの笑顔を見て、宮田さんは満足そうに語った。

「生活の見通しがつかない」

 10年前、ウェブデザイナーだった宮田さんは、熊本市内で大学2年の娘と高校3年の息子、両親の5人で暮らしていた。地震で家族、自宅は無事だったが、経済的に苦しんだ。仕事の発注元の企業が被災し連絡が取れなくなったり、契約が立ち消えたりした。シングルマザーで家計を支え、「生活の見通しがつかない」と不安は日に日に強まった。

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