しぞ~かの休日③ 茶畑と富士和の原風景 波立つ畝の美手作業で  大淵笹場(富士市)

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多くの外国人旅行者でにぎわう大淵笹場(4月17日)
多くの外国人旅行者でにぎわう大淵笹場(4月17日)

 富士山の麓に一面の茶畑が広がる大淵笹場(富士市大淵)では、外国人に人気の景観と茶文化を同時に満喫できる。「しぞ~かの休日」にもってこいの絶景スポットだが、観光地としての歴史は浅い。

 森に囲まれた箱庭のような一帯の茶畑には、富士山への視界を遮る電柱などはなく、知る人ぞ知る穴場だった。所有者の高齢化で茶畑の整備に手が回らなくなると、「日本の原風景。朽ちていくのは忍びない」と地元住民らが保全に立ちあがった。

茶娘姿のモデル目当てに、大淵笹場に詰めかけたカメラマン(昨年5月3日)
茶娘姿のモデル目当てに、大淵笹場に詰めかけたカメラマン(昨年5月3日)

 有志による「大淵二丁目ささば景観保存会」が10年前に組織され、茶畑全体の管理と誘客活動を始めた。茶摘み機は使わず、会員が手作業で茶畑の畝をかまぼこ状に整える。波立つように続く畝の美しさを際立たせるためだ。やがてSNSでその魅力が世界に発信されるようになった。

 観光地にありがちな華やかさとは一線を画す。保存会副会長の鈴木松男さん(82)は「ここでは茶畑と富士山が主役。それだけで十分」と語り、茶畑の周囲を彩る桜や桃はあくまで脇役と言い切る。

 視察を兼ねて訪れた台湾のテレビ局員は「とてもリラックスできる場所」と喜び、「台湾では山の麓にウーロン茶の産地が広がる。同じですね」とほほえんだ。雄大でありながら素朴な、世界に通じる「農村の原風景」だ。

 笹場のあちこちで、記念写真を撮る外国人グループを見かける。韓国から訪れた20歳代の女性2人は、自身の手のひらに富士山が乗るように交互にポーズを取り、「面白い写真が撮れた」と喜んだ。カラフルな和傘も撮影の小道具として人気らしい。

 保存会の会員は現在、地権者を含めて20人強。整備のほか、茶摘み体験などのイベントや土産品の売店などを手掛ける。5月3日の「おおぶちお茶まつり」では、茶娘姿の小中学生らによる茶摘み作業も披露される。「新芽が美しいこれからの季節、ぜひ世界から見に来てほしい」と、鈴木さんは胸を張る。(関口雅友)

■眺望スポットSNSで人気

桜の時期に外国人旅行者でにぎわう龍巌淵(4月8日)
桜の時期に外国人旅行者でにぎわう龍巌淵(4月8日)

 富士市内には他にも、歩行者用階段の下から望遠レンズで撮影すると歩行者と富士山が重なるように写る「富士山夢の大橋」や、富士山を背景に桜並木と潤井川の清流が美しい「龍巌淵」といった、SNSで人気に火が付いた富士山眺望スポットがある。大淵笹場を含めて、外国人観光客が集まる「三大人気スポット」と呼ぶ人も。いずれも市街地からはやや遠く、車での移動がおすすめだ。

 

 

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