寒くて眠れない「掛け布団重ねる」はNG…部屋と体のどこを温める?
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めっきり冷え込んできた今日この頃。就寝時に手足の先が冷たいと、なかなか寝付けないものです。寒さの厳しい季節に快眠を得るためには、どのような工夫が必要なのか、「オトナ女子の不調と疲れに効く 眠りにいいこと100」(かんき出版)など多数の著書やテレビ番組出演で知られる快眠セラピストの三橋美穂さんに話を聞きました。
布団出たら「寒っ」…ヒートショック起こす危険

寝室が寒いのなら、布団をたくさん掛けて寝ればいい。そう考える人は多いでしょう。ところが、「それは大きな間違いです」と三橋さんは言い切ります。
三橋さんによると、仮に室温が10度だとしても、寝具やパジャマを工夫して、寝床の中の温度を33度前後に保つことができれば眠れます。
しかし、室温と寝床内の温度の差は20度以上にもなります。「布団から出た時に血圧が急上昇し、ヒートショックを起こす危険性がありますし、室内の冷たい空気を吸い続けることで、肺が冷えて機能低下を起こす恐れがあるのです」と警鐘を鳴らします。
WHO(世界保健機関)が2018年に策定した「住宅と健康に関するガイドライン」では、一日を通して室温を18度以上に保つよう勧告しています。「室温が18度以上の家では、入眠までの時間が短く、深い睡眠が増加します。逆に寒い家だと、頻尿リスクが高まり、睡眠が細切れになりがちです。きちんと暖房を使って室温を高めることが肝要です」
「背負いタオル」で冷気シャットアウト
室温を高めるためにエアコンを使う際、重要なのは窓の断熱対策です。冬場に室内の暖かい熱が外に逃げていく原因の約6割が窓にあるので、窓の断熱性を高めれば室内の暖かさを保てます。
最も手軽な断熱対策として三橋さんがお勧めするのが、「気泡シート(プチプチシート)」を窓全体とサッシに貼ること。シート内の動かない空気層が断熱性を高めてくれます。さらに、厚手のカーテンを床までかけることで、断熱効果が高まります。
冷たい空気は低いところにたまるので、寝具は掛け布団よりも敷物を温かくすると効果的。毛足が長いマイクロファイバー製の敷きパッドを活用すると温まりやすくなります。電気毛布を使う場合は、寝床に入る前から温めておき、就寝時にはスイッチを切るか、設定温度を下げた方が良いそう。寝床が温まり過ぎると、深部体温が上がって、夜中に目が覚めてしまいやすいためです。
深く眠るためには、自分自身の体を冷やさないことも重要です。加齢によって筋肉が減ってくると、冷えを感じやすくなります。そのため、適切な部位を温めて、全身の血行を良くする必要があります。おなかに腹巻きをしたり、足先にレッグウォーマーを付けたりするのは、「定番」の温め方ですが、三橋さんがお勧めするのが「背負いタオル」です。
背骨付近は皮下組織が薄いため冷えやすいうえ、睡眠中に寝返りをして横向きになった時に背中に冷気が入り込みやすいそうです。そこで、背中側の首部分からフェースタオルを肌着の内側に差し込むように入れていき、タオルの上部は首元から外側に折り返し、そのまま腰の方に垂らせば、「背負いタオル」の完成です。慣れれば1分以内でできるほど簡単です。
適切な寝具選びが体験できる施設も

快眠のためには、マットレスや枕などの寝具も重要です。三橋さんの紹介で、ムアツマットレスを主力商品とする寝具メーカー、昭和西川の「ムアツスリープラボ本店」(東京・日本橋浜町)に足を運んでみました。
同店は「コロナをきっかけに、健康や睡眠に興味を持ち始めた方をサポートしたい」という思いから、2021年にオープンしました。専門のアドバイザーによる睡眠カウンセリングや独自の計測システムによる寝具選びを無料で行っています。
店内に設置された計測用のベッドでは、身長・性別を入力し横になるだけで独自のシステムが身体の重心を探り当て、たちどころにお薦めのムアツマットレスが示されます。こちらの商品は店内で試してみることが可能です。
また、マットレスだけではなくオーダーメイド枕等、一人ひとりに最適な寝具を提案しており、香りや音響など様々な角度から快眠にアプローチしています。サウンドヒーリング協会(東京)と共同制作したというCDを試聴しました。鳥のさえずりや虫の鳴き音、川のせせらぎ、木の葉のさざめきといった自然音が収められており、耳に心地良く響きます。
寒さで体調を崩しやすいこの季節は、なおさら睡眠をしっかり取ることが大切。自分に合った方法を見つけて、快眠を心掛けたいものです。
(読売新聞メディア局 市原尚士)
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