大島理森・元衆院議長、安定的な皇位継承に向けた議論は「政争の具にせず静かな環境で」「論点は出尽くしている」
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[政治の現場]高市政権半年
――高市首相の政権運営をどう評価するか。

2月の衆院選で、自民党が衆院の総定数の3分の2を超える316議席を獲得したことは、政権運営の観点から大変大きな結果だ。首相はSNSを多用して国民に直接訴えるだけでなく、与党と対話や調整を重ね、国権の最高機関である国会で堂々と説明責任を果たすことがいっそう大事だ。民主主義は手間暇がかかるものだ。
――首相と自民との関係はどう見えるか。
議院内閣制では政府・与党が連帯責任を負うため、率直な意見交換が必要だ。ギクシャクしているように見えると政権が弱ってしまう。指導者は寛容さと自制心を持ち、多様なルートで対話する努力をしてほしい。首相が与党と強い絆を作ることが、政権の強い推進力になると思う。
――参院では少数与党が続いている。安定的な政権運営に必要なことは。
連立の拡大は、あまり賛成しない。衆院選で民意を得た自民党が主体性を発揮することが、最終的に政権の安定につながるのではないか。連立を組む日本維新の会には、国全体の政治への責任を共有する覚悟を持ってもらいたい。
――首相は2026年度予算の年度内成立に強い意欲を示した。
国会運営は国会に任せることが基本だ。年度内成立が実現しなかったことで、首相は与野党が積み重ねてきた手続きが大事だと強く実感したのではないか。政府が直接決していけば、権威主義的な民主主義になりかねない。
――自民と維新は、今国会で衆院議員定数を減らす法改正を目指している。
国会や選挙制度、ひいては日本の民主主義のあり方にも関わる問題で、民主政治の目標や立法府のあり方を示し、それゆえに議員を減らすという議論が必要だ。「減らせば国民に受ける」との観点で進めようとすれば、国会は不要となりかねない。多様な選択の時代にふさわしく、幅広い国民の意思を吸い上げる方策も示し、各党・各会派の理解を得る努力をした上で結論を出してほしい。
――憲法改正の議論をどう進めるべきか。
自民党は新ビジョンで憲法改正が「死活的に求められている」と明記した。首相は党総裁としてどの項目をなぜ死活的に改正する必要があるのか国民に説明し、共感を得る努力が大事だ。「国民主権」「平和主義」「基本的人権の尊重」という現憲法の3原則を維持しながら、改正する条文を絞り込んで議論する時期には来ていると思う。
――安定的な皇位継承に向けた与野党の全体会議が再開された。
政争の具にせず、各党・各会派の合意形成を目指して静かな環境で議論し、立法府の総意として内閣に示せるよう願っている。急ぐべきだとは言わないが、4年近く議論し、論点はかなり出尽くしている。(聞き手・三歩一真希)


























