都会女性のお面のような化粧に外国人のような頭髪 これでは戦争に勝てぬ(1941年10月22日)
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私は東北の田舎から出て来た一青年です、都会に来て一番残念に思うことは婦人の化粧です、顔を真白にし口唇を真紅に塗りその上黛を引き本物の顔とは似ても似つかぬお面の顔のような風をして、これを見て呉れと言わんばかりに得意になっている人達を多く見受けることです、それに頭髪はわざと縮らして外人の真似をしたような風である、これらが非常時日本の女性といえましょうか、私はこういった風をしている女性の心持ちが問題であると思うのです。
昔平家の公達は顔にお化粧をし黛を引いて戦争に出たというが、こんなことで戦いに勝てる道理がありません、それは戦う心構えと余りにも懸離れているからです、私は都会の女性を見て感ずるのはこれと同じことです、あんな顔や身なりをしていては家事も事務もその他銃後の奉公も本当に真剣には出来ないと思うのです、いわんや労働などには到底身を入れることは出来ぬでしょう。
非常時には恐らく非常時に相応しい化粧があると思います、こういえば何も知らぬ田舎者といわれるかも知れません、しかし日本女性の美しさは化粧にあるとは思いません、それは何処までも心の美しさにあり、また繕ろわぬ健康な肉体にあると思うのです、奇怪なお化粧をして大道を歩いている都会の女性達よ、あなた達の同胞が、同じ女性が、いま田園に、工場にお国のためにどんな働きをしているかを考えて下さい、さらに大陸の戦野に戦っている兵隊さんのことを思って下さい、そうすればそんな風はしておられぬ筈です。(1941年10月22日)










































