女性は目立たぬ服装と化粧がふさわしい(1941年10月28日)
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青木慶一君が都会の女性について宮城へ帰る一青年に答えられた記事を読み実に不可解な心持になった、大都会の女性が簡素の中にも美しさを見せて立派になって来たということはうなずける、然しその次ぎの情報官西原少佐の言「生地は安物でも派手に美しくあれ」といわれたというがそれは恐らく聞き間違いであろう、「生地は安物でも清楚で美わしくあれ」という意味ではなかろうか、文化水準が等しく足並が揃わなければいけないといわれる都会において、地方に帰る一青年の眼に少しでも目立つ化粧があるというのは東京の恥辱ではないか、服装が簡素で目立たぬ婦人は決してあくどい化粧はしていない。
東京の人間である私も帰還後、銀座を歩くと必ず気持を悪くするので、あまり出掛けないことにした、おそらく帰還された方は等しく歎かれている事と思う、東北の一青年の言は正しい、私は寧ろもっと都会の女性が歩調を合せて目立たぬ服装化粧をして貰いたい。一部分ではあろうがわれらは心から華美なつつましやかでない階級の自粛を只管に希っている。(1941年10月28日)










































